2015-09-25 最終更新
病徴:
葉にえそを伴わない特徴的な退緑斑紋や明瞭な輪紋症状を生じる.
病原:
トウガラシ退緑ウイルス Capsicum chlorosis virus(CaCV)
Tospovirus属に属する.国内で発生が確認された作物は,ピーマン,トマトのみである.
伝染:
アザミウマ類によって伝搬されるが,国内での媒介種は明らかとなっていない.幼虫期のアザミウマが罹病植物を吸汁してウイルスを獲得し,成虫になってはじめて伝搬能を発揮する.保毒虫は終生伝搬能力をもつが,経卵伝染はしない.アザミウマ類以外の虫媒伝染,土壌伝染,種子伝染はしないとされ,汁液伝染もしにくいと考えられる.
(2011.12.15 山城都)