診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉、花、果実を食害し、不規則な孔をあける。このような被害の周りには移動した痕跡として粘液が付着している。
ナス、トマトなどナス科作物、アブラナ科作物等。
周辺の雑草地からの侵入個体や圃場内残存虫が発生源になる。日中は株元や敷きワラ下等に潜み、夜植物体上にはい上がって食害する。ナメクジとチャコウラナメクジは年1回発生で、成体で越冬する。ノハラナメクジは年2回発生で春と秋に産卵する。産卵は石や落ち葉の下に行う。露地栽培では雨の多い梅雨期に発生が目立つ。施設栽培では3月頃から発生が見られる。
ナメクジは、成体で約60mm。背面には3本の縦線があるが、両側の2本がよく目立つ。ノハラナメクジは、成体で25〜30mm。全体的に黒紫色で模様はない。チャコウラナメクジは、成体で約70mm。体色は全体的に灰黄色で背面に楯状の肉枝を有し、2本の縦線がある。
高湿度を好むので、作物残渣、鉢物、資材などを置かないようにする。逆に、餌を置いたり隠れ場所を作り、集まったものを捕殺する。発生が多い場合には薬剤で防除する。
ナメキール、ナメトックス、マイマイペレット、マイキラーなどのメタアルデヒド製剤。ナメトール、スラゴなどの燐酸第二鉄剤。適用場所が圃場周辺の生息地であるなど、薬剤によって適用登録内容が異なるので注意する。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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