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トマト・ナス・ピーマンの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ネキリムシ類


カブラヤガ

Agrotis segetum

タマナヤガ

Agrotis ipsilon
チョウ(鱗翅)目ヤガ科

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カブラヤガ幼虫

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カブラヤガ成虫。体長20mm

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タマナヤガ成虫。体長20mm


被害

土壌中に潜んだ幼虫が育苗中や定植間もない苗の地際部の茎を食い切る。密度が低くても次々と切り倒すので、被害は大きい。

被害作物

ナス、ピーマン、トマトなどナス科、ダイコン、ハクサイなどアブラナ科、ホウレンソウ、レタス等。

発生

カブラヤガの発生回数は地域によって異なるが、年2〜4回である。越冬は、通常成熟幼虫で土壌中にて行う。卵は作物の葉や雑草の枯れた茎葉に1個ずつ産みつけられる。中・成熟幼虫になると昼間は土壌中に潜り、夜間活動する。発生は除草などの管理が不十分な圃場や周囲に雑草地が多い圃場で多い傾向がある。タマナヤガもカブラヤガと似た発生習性を有するが、休眠性が無く、寒冷地では越冬できない。関東以西では年4〜5回発生する。

防除

圃場内外の除草の徹底。特に、前作で雑草繁茂させない。被害株が見られたら、その近くの土壌中に潜んでいるので、掘り出して捕殺する。発生が多い場合には薬剤による防除を行う。

薬剤(農薬)

ガードベイトA・ネキリベイト・野菜ひろばN、カルホス、ダイアジノン、プレバソン、ベリマークSC等。作物によって登録内容が異なるので注意する。

※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 トマト・ナス・ピーマンの病害虫

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