診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉、茎、果実に被害が発生する。葉では裏側が褐変して光沢を帯び、裏側あるいは表側に巻き込む。ひどくなると葉全体が褐変し、枯死する。茎も被害部は褐変する。被害は下部から徐々に上部へと広がり、株が枯死することもある。発生が多くなると、果実にも寄生し、果実表面が灰褐色になり、細かい亀裂が生じる。
トマト。ナス、ピーマン、ジャガイモなどにも寄生するが、被害はあまり問題にならない。
施設栽培で多く、露地栽培では少ない。休眠をしないため、主に施設内で越冬していると考えられるが、温暖な地域では寄主植物があれば、露地でも越冬が可能と考えられる。25℃における卵から成虫までの発育期間は6~7日と短く、発生すると短期間で高密度になる。初期の発生は局所的であるが、管理作業等で回りの株に広がっていく。なお、マルハナバチや天敵を使用するハウスでは、薬剤の使用が少ないため、トマトサビダニが発生しやすい。
苗による持ち込みを防止することが重要。捕食性のダニなどが確認されているが、現時点では有望な天敵はいない。発生を確認したら、早めに薬剤による防除を行う。
アグリメック、アニキ、アファーム、イオウ、グレーシア、コテツ、コロマイト、サンクリスタル、マッチ、マイトコーネ・ダニ太郎、モベント、モレスタン・パルミノ等。作物によって登録内容が異なるので注意する。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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