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トマト・ナス・ピーマンの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

トマト黄化えそ病

Tomato spotted wilt virus(TSWV)

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トマト黄化えそ病
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葉は下向きに湾曲する

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葉の黄化、えそと茎のえそ症状

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生育後期に感染するとモザイク症状を呈することもある

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激しい黄化とえそ症状

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果実に発生したえそ輪紋

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激しく発生した圃場の様子


被害

葉先から黄化し、葉に褐色の細かいえそ斑点やえそ輪紋を生じる。葉は下向きに湾曲する。茎や葉柄にもえそ条斑を生じる。果実にはえそ輪紋を生じ、こぶ状に隆起して奇形となる。成熟果では着色がまだらとなる。生育の初期に感染すると被害が激しく、株全体が萎れ、枯死することもある。生育後期に感染した場合はえそ症状は軽く、モザイク症状、黄化症状を呈する。

被害作物

ピーマン、ホウレンソウ、キク、ダリア、ガーベラなど多くの野菜、花き類。

発生

露地栽培、施設栽培で発生する。ミカンキイロアザミウマヒラズハナアザミウマなどのアザミウマ類が病原ウイルスを媒介する。アザミウマの活動が活発な5月頃から10月頃まで被害が激しい。ノゲシ、ノボロギク、オニタビラコ等の雑草や、キク、ダリア、ガーベラ、ヒオウギ、サルビア、ニチニチソウ等の花壇苗、ホウレンソウ、インゲンマメ等の野菜類にウイルスが感染していると、これが伝染源となる。

防除

アザミウマの防除を徹底する。圃場周辺の雑草を除去する。草花の苗を施設内に持ち込んだり、圃場周辺に植え付けない。ダリア、ヒオウギは越年して伝染源となるので特に注意する。自家用の野菜、特にピーマン、インゲンマメ、ホウレンソウ等を圃場周辺に植え付けない。

薬剤(農薬)

アザミウマの防除はアザミウマ類の項参照。

※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ

・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 トマト・ナス・ピーマンの病害虫

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