診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
はじめ、生長点付近の葉が晴天の日中萎れ、朝夕や曇雨天のときは回復する。やがて萎れは徐々に広がって全身的になり生気を失う。下葉は黄化し、やがて褐変して枯死する。最後には株全体が黄褐変して枯死する。地際の茎の導管は褐変するが茎の上部の褐変は見られない。根が激しく褐変腐敗する。病気の進展は緩慢である。
トマト。
主に施設栽培で、低温時に発生する。気温が上昇すると症状が回復することもある。病原菌は被害残渣とともに土中に残り、次作の伝染源となる。種子伝染する。中耕、土寄せ、センチュウの加害、塩類障害、土壌の乾燥は本病の発病を助長する。萎凋病との違いは、茎の導管褐変が地際付近に限られること、根腐れが激しいこと、低温時に発生することである。
連作しない。抵抗性品種を作付けるか抵抗性台木に接ぎ木する。作付時期をずらし、高温期に栽培するか、短期栽培する。中耕、土寄せは丁寧に行い、根を傷つけないようにする。センチュウの防除をする。適切な施肥によって塩類集積を防ぐ。適度の灌水を行う。発病株は直ちに抜き取って処分する。
土壌消毒:ガスタード、ダブルストッパー、ディ・トラペックス、バスアミド。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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