診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
雌成虫は1.5mm内外、雄成虫は1.1mm内外。成熟幼虫は1.1mm内外。成虫や幼虫が主に花、子房、幼果を吸汁食害する。軽微な被害としては部分的にシルバリング(白銀化)症状が葉裏に発生するが、高密度になるにつれ、葉の退色、葉枯れ、芽の萎縮、傷果が発生する。子房への産卵痕がトマトでは白膨れ症状、メロンでは果面が緑斑症状となる。イチゴでは幼果の加害が果面の着色不良や果実の萎縮となり、ナスでは果実下底部に白斑が生じる。ウイルス(TSWV)を媒介する。
トマト、メロン、イチゴ、ナス、ピーマン、キュウリ、シュンギク等。
海外からの侵入種で、形態はヒラズハナアザミウマと近似する。成虫の体色は夏季は黄色であるが、冬季は茶褐色となる。非常に広食性でほとんどの顕花植物の花器に寄生する。野外では5~10月に発生するが、高温に強いので夏季に多発する。非休眠性のため、施設内では冬季も増殖し、高温となる3月以降に発生が多くなる。野外では高温少雨で多発する。施設栽培では、高温栽培の作物ほど発生は多くなる。
薬剤防除を行う。市販の天敵を放飼する。施設では防虫網を張り成虫の飛来を防止する。圃場周辺の除草を徹底する。
アーデント、アクタラ、アタブロン、アニキ、アファーム、カウンター、カスケード、コテツ、スピノエース、ディアナ、パダン、ハチハチ、モスピラン、天敵(オリスター、スワルスキー、タイリク、トスパック等)、天敵微生物(ボタニガード)等(作物ごとに登録を確認して使用する)。※掲載している薬剤(農薬)は
2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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