診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
雌成虫は0.5mm内外。成虫、幼虫が葉裏側を吸汁食害し、寄生部は退色したり、淡茶色になる。葉表には多数の小白点が生じたり、退色や淡茶色に変わり生育に影響を与える。ハダニの発生量が増加するにつれ、これらの症状は部分から全葉に広がり葉は枯れる。イチゴの近年の主要品種(「とよのか」、「とちおとめ」、「べにほっぺ」)等では葉裏全体は退色するが、葉表には白い小斑点や退色は現れない。また、高密度にならないと葉表に被害症状は現れない。
イチゴ、ナス、ピーマン、ウリ科野菜、サヤインゲン、エダマメ等。
露地栽培では4~11月に十数回、施設栽培では周年発生する。成虫は野外では12~2月は休眠し体色も朱色に変わる。施設栽培でも低温で栽培するイチゴでは、12月下旬から1月上旬にかけて一部の個体は休眠する。発生初期には、同一株にナミハダニが同時に発生していることがある。野外では高温少雨で多発する。施設栽培では、高温栽培の野菜ほど多発する。
薬剤による防除を行う。市販の天敵を放飼する。無寄生苗を定植する。圃場や施設周辺の除草を実施する。
アグリメック、アファーム、カネマイト、コテツ、コロマイト、スターマイト、ダニサラバ、バロック、マイトコーネ、モベント、天敵(スパイカル、スパイカルEX等)等(作物ごとに登録を確認して使用する)。※掲載している薬剤(農薬)は
2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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