病害虫・雑草の情報基地

新規会員登録

アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ハクサイ黒斑病

Alternaria brassicae、Alternaria brassicicola、Alternaria japonica
《病原》糸状菌

写真をクリックすると拡大します

ハクサイ黒斑病
閉じる

はじめ、葉に淡褐色で円形の、2~3㎜の小斑点を生じる ©酒井宏

ハクサイ黒斑病
閉じる

病斑は拡大すると、同心円状の1㎝程度の輪紋となり、古くなると破れやすくなる ©漆原寿彦


被害

はじめ葉に、淡褐色で円形の2~3㎜の小斑点を生じる。これが拡大すると、同心円状の1㎝程度の輪紋となる。病斑は古くなると破れやすくなる。古い葉に発生が多いが、結球葉に発生すると商品価値を低下させる。

被害作物

ハクサイ、キャベツ、ダイコンなどの多くのアブラナ科作物。

発生

秋期に雨が多いと発病が多くなる。病原菌は被害残渣中で菌糸や胞子(分生子と呼ぶ)の形で生存し、好適条件になると胞子(分生子)を飛散させ空気伝染する。また、本病は種子伝染する。肥料切れは発病を助長する。

防除

アブラナ科作物の連作を避ける。過湿地では圃場の排水をよくする。密植を避け通風をよくする。肥料切れしないように適切な肥培管理を行う。発生初期に、薬剤による防除を行う。

薬剤(農薬)

アフェット、アミスター、オーソサイド、シグナム、ジマンダイセン、ストロビー、ダコニール、ナレート、ネクスター、パレード、プロポーズ、ベジセイバー、ポリオキシンAL、ロブラール等。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

目次へ戻る  | ホームへ戻る

稲の病害虫と雑草 |  ムギ類の病害虫 |  豆類の病害虫 | 
ジャガイモの病害虫 |  サツマイモの病害虫 |  アブラナ科野菜の病害虫 | 
  トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |  キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
   イチゴの病害虫 |  ネギ類の病害虫 |  菜園の病害虫 | 
カンキツの病害虫 |  リンゴの病害虫 |  日本ナシの病害虫 |
   西洋ナシの病害虫 |  モモの病害虫 |  カキの病害虫 | 
ブドウの病害虫 |  花の病害虫 |  難防除雑草