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アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ハクサイえそモザイク病、モザイク病

Turnip mosaic virus(TuMV)、Cucumber mosaic virus(CMV)など
《病原》ウイルス

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ハクサイえそモザイク病、モザイク病
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葉脈上に茶~黒褐色、水浸状の斑点やえそ条斑ができ、葉脈間には1~3㎜の黒褐色の斑点や輪点を多数生ずる(えそモザイク病) ©酒井宏

ハクサイえそモザイク病、モザイク病
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全身の症状(えそモザイク病) ©全農教

ハクサイえそモザイク病、モザイク病
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葉の一部や全体が萎縮し奇形となり、濃緑色~黄白色のモザイク状のふ入り症状となる(モザイク病) ©全農教


被害

えそモザイク病は、葉脈上に茶~黒褐色、水浸状の斑点やえそ条斑ができ、葉脈間には1~3mmの黒褐色の斑点や輪点を多数生ずる。症状は結球内部までおよぶことが多い。株や葉の片側だけに発生し奇形となることもある。モザイク病は、葉の一部や全体が萎縮し奇形となり、濃緑色~黄白色のモザイク状のふ入り症状となる。葉脈透化や軽いモザイクだけの軽い症状の株もある。生育初期に発病すると、著しい生育不良となり、結球もしない。

被害作物

キャベツ、ハクサイ、ダイコン、ブロッコリーなどのアブラナ科作物。

発生

両ウイルスともに、汁液伝染もするが、アブラムシによる伝染が主体である。ハクサイの育苗、定植時期に有翅アブラムシの発生が多いと多発する。

防除

ウイルスに直接効力を示す薬剤は無いので媒介者のアブラムシを防除する。育苗床を寒冷紗などで被覆する。シルバーマルチ栽培を行う。薬剤により、生育初期のアブラムシ防除を行う。圃場および周辺の雑草は除去する。発病株は早期に抜き取り処分する。

薬剤(農薬)

アブラムシ防除については、ダイコンアブラムシニセダイコンアブラムシモモアカアブラムシを参照。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

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