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アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ハクサイ、ダイコン、カブ白斑病

ハクサイ白斑病 Cercosporella brassicae、ダイコン白斑病 Pseudocercosporella capsellae、カブ白斑病 Pseudocercosporella capsellae
《病原》糸状菌

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ハクサイ、ダイコン、カブ白斑病
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葉に、はじめ灰白色で周囲が水浸状の小斑点を生じ、やがて拡大して1~2cm程度の円形で中央部が灰白色の病斑となる(ハクサイ) ©全農教

ハクサイ、ダイコン、カブ白斑病
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発生圃場 ©酒井宏

ハクサイ、ダイコン、カブ白斑病
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円形~楕円形、または葉脈に区切られた不整形、淡褐色~灰褐色で中央部が灰白色の病斑を多数形成する ©酒井宏

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輪紋状となった病斑 ©酒井宏

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円形、または不整形、白色~灰白色の、6~10mm程度の病斑を形成する。病斑は薄くなり破れやすい(カブ) ©全農教

ハクサイ、ダイコン、カブ白斑病
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激しく発病すると葉全体が黄化し枯れ上がる(カブ) ©全農教


被害

ハクサイでは、葉に、はじめ灰褐色で周囲が水浸状の小斑点を生じ、やがて拡大して1~2㎝程度の円形で中央部が灰白色の病斑となる。病斑の中央部は薄くなり破れやすい。発生は下葉から始まり、しだいに新葉へと進展する。激しく発病すると、火であぶったように枯れ上がる。ダイコンでは、円形~楕円形、または葉脈に区切られた不整形、淡褐色~灰褐色で中央部が灰白色の病斑を多数形成する。病斑は輪紋状になることもある。激しく発病すると、下葉から枯れ上がる。カブでは、円形、または不整形、白色~灰白色の、6~10mm程度の病斑を形成する。病斑は薄くなり破れやすい。激しく発病すると葉全体が黄化し枯れ上がる。

被害作物

ハクサイ、ダイコン、カブ等のアブラナ科作物。

発生

秋から初冬にかけて雨が多いと多発する。また、肥料切れのときに発病しやすい。被害葉の中で菌糸や菌糸塊の形で生存し、好適条件になると胞子(分生子と呼ぶ)を生じて空気伝染する。ダイコン白斑病菌は、ハクサイ白斑病菌と病原性が異なり、ダイコンを侵すが、ハクサイ、カブを侵さない。

防除

アブラナ科作物の連作を避ける。過湿地では圃場の排水をよくする。密植を避け通風をよくする。肥料切れしないように適切な肥培管理を行う。発生初期に、薬剤による防除を行う。抵抗性の強い品種を栽培する。

薬剤(農薬)

ハクサイ:アフェット、アミスター、オーソサイド、シグナム、ジマンダイセン、ストロビー、ダコニール、ネクスター、パレード、プロポーズ、ベジセイバー、ロブラール等。ダイコン:ダコニール。カブ:アミスター。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

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