病害虫・雑草の情報基地

新規会員登録

アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ダイコン萎黄病

Fusarium oxysporum f.sp. raphani
《病原》糸状菌

写真をクリックすると拡大します

ダイコン萎黄病
閉じる

下葉から黄化・落葉し、生育不良となる ©漆原寿彦

ダイコン萎黄病
閉じる

根部の維管束が茶褐色~黒褐色に変色する ©漆原寿彦


被害

主に根が侵される。下葉から黄化・落葉し、生育不良となる。根部は肥大が悪く、維管束部が茶褐色~黒褐色に変色する。生育初期に発病すると、子葉や本葉が黄化し、のちに萎凋・枯死する。

被害作物

ダイコン、カブ

発生

気温の高い時期に発生しやすい。被害残渣に形成された多数の厚壁胞子(不良環境に耐えられる耐久器官)が、土中で2年以上は生存し、土壌伝染する。また、種子伝染も行う。病原菌は、ダイコン、カブに強い病原力を示す。

防除

アブラナ科作物の連作を避ける。抵抗性品種を作付ける。土壌消毒を行う。発病株は早期に抜き取り処分する。発病畑からの土の移動に注意する。

薬剤(農薬)

土壌消毒剤:ガスタード、ダブルストッパー、ディ・トラペックス、トラペックサイド、バスアミド。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

目次へ戻る  | ホームへ戻る

稲の病害虫と雑草 |  ムギ類の病害虫 |  豆類の病害虫 | 
ジャガイモの病害虫 |  サツマイモの病害虫 |  アブラナ科野菜の病害虫 | 
  トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |  キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
   イチゴの病害虫 |  ネギ類の病害虫 |  菜園の病害虫 | 
カンキツの病害虫 |  リンゴの病害虫 |  日本ナシの病害虫 |
   西洋ナシの病害虫 |  モモの病害虫 |  カキの病害虫 | 
ブドウの病害虫 |  花の病害虫 |  難防除雑草