診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
ほとんど外観的には異常は認められないが、根部の維管束が黒~黒褐色に変色する。肥大根を横に切断すると、黒点が根の中央部では放射状に、皮層下の部分では輪状にみられる。葉では、葉柄の維管束が褐~黒変し、まれに下葉が黄化することもある。
ハクサイ、ダイコンなどのアブラナ科作物の他、ナス、トマト、ジャガイモ、ウド、キクなど多くの作物。
中山間地、高冷地の夏秋取りの作型で発生が多い。被害残渣中に形成された多数の微小な菌核が、土中に長期間残り、土壌伝染する。キタネグサレセンチュウが本病の発生を助長する。V. dahliaeは多犯性で、キャベツ、ハクサイ、ダイコンなどのアブラナ科作物の他にもナス、トマト、ジャガイモ、ウド、キクなど多くの作物を侵す。Verticillium albo-atrumは、ダイコンの他、ジャガイモ、アルファルファを侵す。なおV. albo-atrumによる発病は北海道だけに限られている。
発病する作物の連作を避ける。品種によって感受性に差があるので、発病しにくい品種を作付ける。土壌消毒を行う。キタネグサレセンチュウによって発病が助長されるので、センチュウの防除もあわせて行う。発病畑からの土の移動に注意する。
土壌消毒剤:ガスタード、キルパー、ソイリーン、ディ・トラペックス、バスアミド。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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