診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
コマツナ、ミズナ、ルッコラなど葉菜類、ワサビ。採種用のナタネ、ダイコンなど。
成虫が葉や茎、蕾などに口吻で穴を開けて摂食する。葉の摂食痕は表皮を残した斑点状の食痕となり、のちに不定形の穴となる。ダイコンサルゾウムシは古くからナタネやダイコンなどの種子害虫として知られ、産卵された若い莢からふ化した幼虫が、莢の内部を食害する。幼虫は花茎や葉柄内にも食入し、組織を摂食しながら成長するため著しく生育に影響する。岩手県ではミドリサルゾウムシによる畑ワサビへの被害があり、成虫が主に葉身に穴を開けて食害するとともに、雌成虫による花茎、葉柄への産卵により幼虫が発生して食害する。
年1世代、成虫で越冬し、春~夏にかけてナズナやイヌガラシなどで繁殖する。ダイコンサルゾウムシは北海道、本州、四国、九州、国外では中国に分布する。
特に苗床では、防虫網(1㎜目程度)や寒冷紗などで成虫の侵入を防ぐ。
通常、薬剤防除が必要な密度とならない。
(竹内浩二)
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