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アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

キャベツ、カブ黒斑病

Alternaria brassicae
《病原》糸状菌

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キャベツ、カブ黒斑病
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主に下葉に、初め円形で淡褐色の斑点を生じ、やがて拡大して褐色の明瞭な輪紋をともなった病斑となる ©全農教

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円形で黒褐色、中心が淡褐色~灰褐色の輪紋をともなった病斑を生じる(カブ) ©全農教

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病斑は破れやすく、斑点の多い部分は黄化して枯れ込む(カブ) ©全農教

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下葉から発生する(カブ) ©全農教


被害

キャベツでは、主に下葉に初め円形で淡褐色の病斑を生じ、やがて拡大して褐色の明瞭な輪紋をともなった病斑を形成する。結球部に発生すると被害が大きくなる。 カブでは、下葉から発生し、はじめ表面に黒色の小斑点を生じる。斑点は、やがて拡大し、5~6mmの円形で黒褐色、中心が淡褐色~灰褐色の輪紋をともなった病斑となる。病斑は破れやすく、斑点の多い部分は黄化して枯れ込む。

被害作物

キャベツ、ハクサイ、カブ、ダイコンなどのアブラナ科作物。

発生

秋から冬にかけて降雨が多いと発生しやすい。病原菌は、被害残渣中で菌糸や胞子(分生子と呼ぶ)の形で生存し、好適条件になると胞子(分生子)を飛散させ空気伝染する。胞子(分生子)の発芽の適温は15~20℃である。また、本病は種子伝染する。

防除

アブラナ科作物の連作を避ける。圃場の排水をよくする。肥料切れしないように適切な肥培管理を行う。発病株は、早期に除去する。キャベツでは、発生初期に、薬剤による防除を行う。

薬剤(農薬)

キャベツ:アミスター、カンタス、シグナム、ファンタジスタ等。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

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