被害

育苗期から結球期まで発生する。外葉や下葉、まれに結球葉に淡黄褐色～黒褐色、不整形または葉脈で区切られた多角形の病斑を生じる。病斑部には、汚白色で霜状のかびが生える。育苗中に発病すると病気の進展が速く、子葉の裏側に汚白色のかびを生じて著しく生育が阻害される。

被害作物

キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー。

発生

10～15℃くらいの比較的低温で降雨が続くと発生しやすい。病原菌は被害残渣中で卵胞子(不良環境に耐えられる耐久器官)や菌糸で生存し、好適な条件になると胞子(分生子と呼ぶ)を形成して空気伝染する。病原菌は、寄生性が分化しており、キャベツを侵す菌は、ブロッコリーやカリフラワーを侵すが、ダイコン、ハクサイを侵さない。

防除

発病する作物の連作を避ける。排水を良好にする。育苗では、過潅水を避ける。密植を避け通風をよくする。窒素過多や肥料切れを避ける。結球初期まで予防的な薬剤防除を行う。育苗中の発病株は早期に処分する。

薬剤（農薬）

オロンディスウルトラ、シグナム、ジマンダイセン、ダコニール、ピシロック、フェスティバルC、フォリオゴールド、プロポーズ、ペンコゼブ、ヨネポン、ランマン、リドミルゴールドMZ、レーバス、Zボルドー等。※掲載している薬剤（農薬）は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。

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■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC：外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
（国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳：外部サイト）

・殺虫剤（IRAC）2022年6月版（ver.10.3）　*PDFデータ

・殺菌剤（FRAC）2022年6月版　*PDFデータ

・除草剤（HRAC）2020年3月現在　*Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。