診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
組織が水浸状になり、ついで褐変する。さらに症状が進むと、軟化、腐敗し、特有の悪臭を放つ。茎葉が繁茂する生育中期以降や結球期に発生が多くなる。症状の進展が早く、急速に腐敗する。キャベツでは、外観は健全に見えても、結球内部の葉や茎のずいが侵されていることがある。
キャベツ、ハクサイなどのアブラナ科作物のほか、ナス、ジャガイモなどナス科、ネギなどユリ科、レタスなどのキク科など非常に多くの作物。イネ科とマメ科には寄生しない。
高温多湿条件で多く発生する。病原細菌は土壌中で生存し、主に傷口から風雨や潅水等の土壌の跳ね上がり等により侵入する。強風や大雨の後で感染しやすい。害虫の食害は発生を助長する。排水の悪い圃場、窒素過多の圃場で発生しやすい。
発病する作物の連作を避ける。圃場の排水をよくする。窒素過多を避ける。予防的に薬剤防除を行う。強風雨などで傷が付いたら、速やかに薬剤を散布する。害虫の食害痕からの侵入を防ぐため害虫防除も徹底する。発病株は早期に抜き取り処分する。
アグリマイシン、オリゼメート、カスミンボルドー、カセット、カッパーシン、キノンドー、コサイド、スターナ、ナレート、バイオキーパー、バリダシン、マテリーナ、ヨネポン、Zボルドー等(作物ごとに登録を確認して使用する)。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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