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アブラナ科野菜の病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ウスカワマイマイ

Acusta despecta
マイマイ目オナジマイマイ科

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ウスカワマイマイ
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卵塊 ©竹内浩二

ウスカワマイマイ
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幼体とキャベツの芯部被害 ©竹内浩二

ウスカワマイマイ
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成体 ©竹内浩二


被害

ヤスリ状の歯舌で作物の葉や茎を削り取るように食害する。穴の開いた食害痕の周囲には、光る粘液が残されていることが多い。食害による作物への直接的な被害とともに、カタツムリ・ナメクジ類は人に感染する広東住血線虫を伝搬する衛生害虫としても注意が必要である。

被害作物

アブラナ科作物は好んで食害されるが、コマツナ、ミズナなど葉物野菜のほか、ハクサイ、キャベツなどの幼苗期に被害が大きい。各種野菜類、花卉類、果樹類を広く食害する。

発生

殻高は約20㎜、殻径は約25㎜に達する。半透明で薄い殻をもち、殻の内側の外套膜の不規則な黒斑が透けて見えることが多い。 山林には生息せず、明るい草原などの環境を好み、農業害虫として圃場に侵入することも多い。螺層が5層で成体、それ以下は幼貝である。同時的雌雄同体で早春から繁殖活動が見られ、春と秋に産卵する。5月頃から新幼貝の発生が始まり、ふ化から半年ほどで成体に成長し産卵可能となり、成体や幼体で越冬する。北海道南部~九州に分布。沖縄、石垣島、西表島にはオキナワウスカワマイマイが分布する。

防除

5~6月に出現する幼貝が多いので注意し、苗床や圃場に侵入することを防止する。夜行性で日中は落ち葉の下などの隠れ場所に潜むため、圃場の落葉や雑草管理を徹底する。湿らせたダンボールなどのトラップを数カ所に置いて定期的に捕殺していくことも有効である。多発時には薬剤による防除が有効。

薬剤(農薬)

ナメルト、ナメクリーン、ナメトックス、ナメキールなどのメタアルデヒド剤。スラゴ(燐酸第二鉄)、グリーンベイト(NAC・メタアルデヒド混合剤、キャベツ、ハクサイ)など。なお、薬剤を利用する場合は作物にかからないよう注意する。

(竹内浩二)

※掲載している薬剤(農薬)は 2018年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 アブラナ科野菜の病害虫

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