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ニホンナシの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

汚果病

Acaromyces ingoldii Meira nashicola など計8種類の糸状菌及び酵母様菌
《病原》糸状菌および酵母様菌  《発病》果実

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汚果病
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青ナシ果実に形成された不整形の褐色病斑(赤アザ症状)(安田文俊)

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青ナシ果実のていあ部~尻部に広がった淡褐色病斑(尻黒症状)(安田文俊)

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晩生ナシの果面にまだら状に形成された灰黒色病斑(墨アザ症状)(安田文俊)


被害

果実に発生する。収穫果実の果面がアザ状の汚れ果症状となる。程度の差はあるが、いずれの品種でも発生し、有袋栽培を行う青ナシ品種全般と晩生の赤ナシで被害が多い。青ナシ品種では果面に不整形で淡褐色~褐色の赤アザ状の病斑を、晩生の赤ナシ品種では灰黒色で墨アザ状の病斑を生じる場合が多い。病斑はまだら状に果面のほぼ全面に及ぶ場合と果実のていあ部から尻部に広がる場合に分かれる。果肉部分の腐敗や変色は認められないが、著しく外観が悪くなるため、商品価値が損なわれる。

発生

これまでに病原菌として糸状菌および酵母様菌が8種記録されており、地域によって本病に関与する菌の種類が異なるとともに複数の菌が混在して病徴発現に関与していると考えられる。いずれの病原菌も土壌中の有機物残渣や樹上の枝表面などで越冬し、翌春に形成された分生子が風雨で飛散し、幼果の果面に感染すると考えられる。風通しが悪く常に湿度の高い圃場や袋かけの時期が遅れた場合に被害が多い。

防除

袋かけ時期が極端に遅れないようにする。袋かけは他の病害に対する殺菌剤散布後に薬液が乾いたら速やかに行う。圃場の風通しをよくして湿度を下げるため、下草管理をこまめに行う。

薬剤(農薬)

なし※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC、2016年4月版 ver.8.1) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC、2017年4月版) *PDFデータ

・除草剤(HRAC、 2016年9月版 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 ニホンナシの病害虫

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