診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
成虫が夜間に山林などから果樹園に飛来し、熟期を迎えた果実の表面から口針を刺し込んで吸汁するため、その部分が軟らかくなってやがて腐敗する被害を引き起こす。山間部近くのナシ園で被害が多い。
ヤガ類の幼虫は、山林原野などに自生するナシ以外の植物で発育する。成虫は、求餌のため夜間にナシ園などへ飛来して果実を吸汁加害し、朝には元の生息場所へ帰る。アケビコノハは成虫態で越冬し、成虫は7、8、9月に出現する。フクラスズメは成虫態で越冬し、成虫は7、8、10月に出現する。ナシケンモンは蛹態で越冬し、成虫は4~9月に2、3回出現すると考えられている。
多目的防災網の設置は、ヤガ類の侵入防止および被害回避にきわめて効果的である。忌避灯(黄色蛍光灯)の設置も有効である。薬剤による防除法はない。
登録なし※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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