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カキの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

カキクダアザミウマ

Ponticulothrips diospyrosi
アザミウマ(総翅)目クダアザミウマ科 《加害》新梢・葉・果実

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カキクダアザミウマ
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カキクダアザミウマによる果実の被害 ©堤隆文

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被害痕は収穫期まで残る ©全農教

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カキクダアザミウマによる巻葉 ©堤隆文

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カキクダアザミウマ成虫。体長約2.3~2.9mm ©全農教

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巻葉内のカキクダアザミウマ幼虫と蛹 ©全農教


被害

4月中旬頃から越冬成虫がカキに飛来し未展開葉を加害する。被害葉は葉縁が内側にカールし巻き込む。裏返った葉の表面がブツブツとした感じになる。果実の被害は6月頃からみられる。被害果は果梗部付近に黒色または褐色の被害痕(小斑点)がリング状に並ぶ。被害痕は果実の肥大とともに赤道部に移動し収穫期まで残る。

発生

基本的に年1回の発生であるがまれに遅れて伸びた新梢で第2世代が出現することもある。4月に飛来した越冬成虫が巻葉内に産卵し5月には第1世代が発生する。第1世代幼虫の一部は6月上旬頃から幼果を加害し始めるが下旬には越冬場所であるカキ、マツ、スギの樹皮下に移動し始める。

防除

巻葉は見つけ次第除去する。薬剤防除は果実の被害発生時期である6月に実施する。

薬剤(農薬)

アルバリン、オルトラン、コテツ、ジェイエース、スタークル、ディアナ、モスピラン※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ

・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 カキの病害虫

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