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カキの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

その他のカメムシ類


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ミナミトゲヘリカメムシによる被害果 ©堤隆文

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ミナミトゲヘリカメムシ成虫。体長約16~23mm ©堤隆文

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ホソヘリカメムシ成虫。体長約15mm ©全農教

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シラホシカメムシ成虫。体長約5~7mm ©全農教


ミナミトゲヘリカメムシ

Paradasynus spinosus

カメムシ(半翅)目ヘリカメムシ科 《加害》果実

ホソヘリカメムシ

Riptortus clavatus

カメムシ(半翅)目ヘリカメムシ科 《加害》果実

シラホシカメムシ

Eysarcornis ventralis

カメムシ(半翅)目カメムシ科 《加害》果実

被害

ミナミトゲヘリカメムシによる被害は果樹カメムシ類が加害しない5~6月に発生し、加害された幼果はえぐれたような深いへこみになる。ホソヘリカメムシによる被害は猛暑で干ばつの年に発生が多い。被害果は果実赤道面や果頂部に被害痕が多いことが特徴である。シラホシカメムシによる被害は下垂した枝の果実で発生することが多く、下草と接触している場合に被害が多い。加害痕は小さく果頂部に集中することが特徴である。

発生

ミナミトゲヘリカメムシは近年増加する南方系カメムシで、西日本でも年数回発生しているようである。カキの被害は園周辺のクスノキ、シロモジ、アオダモなどクスノキ科植物上で越冬した成虫によるものであると考えられる。ホソヘリカメムシ、シラホシカメムシは園の下草や周囲の雑草で発生したものが除草により餌を失い加害する例が多い。

防除

ミナミトゲヘリカメムシが毎年加害するようであれば、クスノキなど周囲の越冬樹木を除去する。ホソヘリカメムシのような下草が発生源のカメムシでは、こまめな除草で雑草を結実させないことで被害を防止できる。ここに上げた以外にも他の様々なカメムシがカキを加害するが、薬剤防除は果樹カメムシ類に準じて実施すればよい。

薬剤(農薬)

アクタラ、アーデント、アドマイヤー、アルバリン、スタークル、スミチオン、ダントツ、テルスター、マブリック※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 カキの病害虫

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