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リンゴの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

銀葉病

Chondrostereum purpureum
《病原》糸状菌 《発病》葉、枝、幹

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銀葉病
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銀色を呈した葉の症状 ©浅利正義

銀葉病
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主幹に形成された子実体(ムラサキウロコタケ) ©浅利正義


被害

枝幹部が感染を受け、繁殖するため、罹病樹は樹勢が衰え、葉が銀色に鈍く光る症状を示す。初期の段階では樹冠の一部に症状がみられるが、しだいに樹全体におよび、衰弱、枯死する。枝幹部の枯死した部分に子実体(ムラサキウロコタケ)を秋~初冬に形成する。

発生

第一次伝染源は発病樹に形成された子実体であるが、本病菌の子実体は木製の支柱や周辺山林の樹木類にも形成される。子実体に形成された担子胞子が当年秋から翌年の6月頃まで飛散し、剪定痕や損傷部などの傷口に感染する。発病樹は樹勢を強くすると、翌年に症状が軽減されることがある。葉の銀葉症状は病原菌の産生する毒素が葉に到達して発症するもので、感染部位より上位の枝でみられる。

防除

剪定痕などの傷口に塗布剤を塗り感染を防止する。伝染源の子実体を徹底的に除去するとともに、被害の進んだ発病樹は早めに伐採処分する。

薬剤(農薬)

バッチレート、ベフラン(塗布剤)、フランカットスプレー。発病樹の樹勢回復を図ることで症状が改善する場合がある。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 リンゴの病害虫

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