診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
枝幹と果実に発生するが、主に枝幹で問題となる。苗木や若木で多く発生するが、はじめ幹の皮部が軟らかくなり、やがて病斑部と健全部の間に亀裂を生じる。病斑上には細粒点状の子座が多数形成される。病斑が幹を一周すると、枯死する。
伝染源は病斑上の柄胞子である。本病の発生には2種の病原菌が関与するが、いずれも降雨によって伝染し、感染時期は5月下旬~8月中旬と推察され、翌年以降に発病する。わい性台樹での発生が多く、凍寒害の影響も大きいと考えられる。特に、野そ対策で主幹部にビニール類を被覆すると凍寒害を受けやすく、本病の発生が多くなる。
本病による枯死樹や樹勢回復の見込みのない衰弱樹は除去する。凍寒害を助長するビニール類の被覆を避ける。病斑部は早めに削り取り、塗布剤を塗る。
本病に有効な登録薬剤はない。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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