診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
葉の裏面がサビ症状を呈し、葉の表面は鉛色に変化する。多発生の場合には、新梢上位葉(特に先端部葉)や果そう基部葉が葉縁から枯れ込んで湾曲し、落葉することがある。いずれのリンゴ品種にも発生するが、被害は王林、ふじ、スターキングデリシャスなどで多い傾向がある。
本州に分布する。新梢中位~下位の芽の鱗片や短果枝の粗皮下で、雌成虫で越冬する。越冬虫は、発芽直前の4月上旬~中旬に周辺の基部葉に寄生する。花(果)そう葉での発生盛期は、6月中旬~7月上旬頃であるが、8月中旬以降は寄生がほとんど認められなくなる。一方、二次伸長葉などの若葉では、12月まで寄生が認められる。越冬虫は6月中旬頃から確認され、7月から越冬場所に移動する。
雌成虫は体長約0.2mmの紡錘型で、体色は琥珀色~淡黄色を呈する。雄成虫は体長約0.18mmで雌よりやや小型である。雄成虫は個体数がきわめて少なく、詳しい調査例がない。
発生初期(落花直後頃)の薬剤散布が効果的である。また、サビ症状が現れた場合には、早めに薬剤を散布する。
コテツ、サンマイト、ダニゲッターなど。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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