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リンゴの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ヒメシロモンドクガ

Orgyia thyellina
チョウ目ドクガ科 《加害》葉、果実

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ヒメシロモンドクガ
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卵 ©全農教

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幼虫 ©全農教

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雄成虫 ©全農教


被害

ふ化幼虫は、卵の付近にある葉を網目状に集中的に食害する。発育した幼虫は単独行動し、葉だけでなく、果実もえぐるように大きく食害する。果実の被害は主として越冬世代期の幼虫によるが、無袋栽培では第1世代期にも食害されることがある。

発生

九州以北に分布する。年2回発生し、樹上に卵で越冬する。越冬卵は雌成虫が羽化した繭上に平らに数十個産まれ、開花期頃からふ化が始まる。越冬世代成虫は6月下旬~7月中旬頃に、第1世代成虫は8月中旬~9月上旬頃に観察される。

形態

雌成虫は開張35~40mm、乳白色で前翅に不規則な暗色紋がある。雄成虫は開張25~30mm、黒褐色で前翅の周縁に橙褐色部があり、後角上に白点を有する。秋に羽化する雌の翅は退化している。老熟幼虫は体長約40mmで、黒褐色に橙色の線が走り、背面に黄色~白色の歯ブラシ状の毛が密生している。

防除

越冬卵や幼虫を見つけて捕殺する。発生が多い場合は、落花直後に薬剤を散布する。

薬剤(農薬)

アタブロン、エルサン、オリオン、ダイアジノン、トアロー、ファイブスター、ファルコンなど。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 リンゴの病害虫

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