診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除について簡潔に解説しています。
多数の幼虫や成虫が枝幹に食入して木くずを排出し、樹を衰弱させるが、元々、胴枯病や白紋羽病、凍寒害などで樹勢の弱った樹に発生し、健全な樹に被害が生じることはほとんどない。キクイムシ類は多様な生活様式をもち、侵入した孔道内でアンブロシア菌を培養し、幼虫の餌にする種類もある。
種類によっても異なるが、多くは年間2~3回の発生であり、ニホンキクイムシは年間2回とされている。樹皮下で越冬したニホンキクイムシの幼虫は、孔内で蛹化する。5~6月に成虫となり樹外に脱出し、新たに加害する枝幹に食入、産卵する。2回目の成虫の発生は8~9月頃とされている。
種類によっても異なるがニホンキクイムシやサクセスキクイムシ、ハンノキキクイムシは、雌成虫の体長が2~3mm程度といずれも小さな甲虫である。キクイムシ科の成虫は、頭部が小さく、背面からみると頭部が前胸背に部分的もしくは完全に隠れる特徴がある。
樹勢を健全に保つ。伐採・剪定した樹や枝を園内に残すと発生源になる場合もあるので、適切に処分する。2022年10月現在、モモのキクイムシ類に殺虫剤は登録されていない。
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