診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除について簡潔に解説しています。
本病は幼果期に樹上で発病する場合と、成熟期の果実に発病する場合とがある。幼果では母指大の頃から褐色のへこんだ病斑を形成し淡褐色の胞子塊を生じ、後にミイラ状になって樹上に残る。熟果では褐色、円形のややへこんだ病斑を形成し腐敗が進行する。表面には淡紅色〜橙赤色、粘質の胞子塊を形成し,果実から果実への二次感染源となる。C. nymphaeaeの感染によって、硬核期以降に、果実の表面に1〜2mm大の茶褐色で、中心がややへこむ斑点病斑を多数生じることがある。
病原菌は前年の罹病枝の組織内で越冬し、翌春5〜6月頃から降雨があると分生胞子を形成して雨滴とともに分散し、果実に感染して発病する。
病原菌は前年の枝梢部で越冬するが、落葉後の判定は難しいので、発病時期に被害果実と被害枝を認めたときに速やかに摘除する。殺菌剤による防除は予防的に実施し,発芽後の4月下旬頃〜6月中旬頃までの3〜4回、成熟期には収穫期に入る前に1〜2回の薬剤散布が必要となる。
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