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カンキツの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

白かび病

Geotrichum candidum var. citri-aurantii
《病原》糸状菌  《発病》果実・貯蔵

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白かび病
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極早生温州の症状

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刺し傷からの発病

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接触伝染によって発病し、表面に大量の胞子を形成


被害

水浸状の腐敗部の表面に白色の薄い菌糸と胞子が形成される。腐敗果は独特の生臭い臭気を発する。

発生

土壌中の病原菌が降雨時に雨滴とともに果実に跳ね上がって傷口から感染する。傷がないと感染できない。収穫期に台風等の強風雨があると発病が助長される。伝染力は強く、コンテナや段ボール箱の中で隣接した健全果に接触伝染する。高温時に発生が多く、9月に収穫される極早生温州で問題になる腐敗の原因である。10月下旬以降、気温の低下につれて減少する。

防除

果実の傷の原因になる枯枝をこまめに除去する。胞子が形成された摘果果実や樹上の発病果は見つけ次第、取り除き処分する。果実が過熟にならないよう適期に収穫する。雨の日や雨の翌日に果実に水滴が残っているようなときには絶対に収穫しない。果実に傷を付けないように収穫、運搬、選果をていねいにする。貯蔵中はこまめに見回って発病果実を見つけ次第処分する。発病果を貯蔵庫の周りなどに放置しない。

薬剤(農薬)

ベフラン、ベフトップジン、ベンレート。

※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 カンキツの病害虫

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