診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
両剤ともに発芽前後~4月頃までの散布で旧葉の落葉を助長する。展葉期以降は葉や果実に黒点病斑よりもやや大きい不整形、星型の真っ黒な斑点(スターメラノーズ)ができる。黒点の表面はやや盛り上がり、触るとザラザラする。無機銅剤はボルドー液よりも発生程度が軽いことが多い。ボルドー液では展葉期の散布で新梢先端部の枯死や新葉の葉焼けと変形を引き起こす。
落葉は前年の結果過多や干害、寒風害、低温障害などで樹勢が低下している場合に激しくなる。また、樹勢が良くても散布前の気温が比較的高く推移して散布後に低温に遭遇するようなときには発生する。展葉期の葉焼けは石灰による薬害である。スターメラノーズは銅の過剰溶出による障害で、降雨が多く銅が溶出しやすい時期に発生する。生育ステージも関係し、葉では5~8月、果実では6~9月の散布で多い。温州でも発生するが、中晩柑で激しい。
樹勢が低下している樹には散布しない。発芽期前後の散布では、気象情報を確認して散布後に低温にあわないように散布予定日を設定する。新梢の伸長時期には銅水和剤を散布する。どうしてもボルドー液を散布しなければならない場合にはパラフィン系展着剤(アビオンE)を加用すると石灰の薬害は実用上、問題にならない程度まで軽減する。スターメラノーズは石灰量を多くすることで回避できる。無機銅剤には炭酸カルシウム剤を加用する。
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