診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
チャハマキの幼虫は約25mmになり、腹部は灰白色、頭部は褐色である。チャノコカクモンハマキの幼虫は約20mmで腹部、頭部ともに緑色である。両種とも幼虫が葉と葉が重なった部分を食害し、葉を綴る。また葉と接した果実の果皮を食害し、褐色の傷を発生させ外観を悪くする。成熟幼虫になると果実に食入し、落果の原因となる。
幼虫で越冬する。成虫は5月上中旬、7月上旬、8月中旬、10月上旬の4回発生し、この時期に産卵が行われる。ふ化幼虫は成虫の発生最盛期から約1週間後に見られるようになる。カンキツ園周辺にチャなどの寄主植物が存在すると発生が多くなる。通常は夏季に果実の被害が多くなるが、園地によっては5月に新葉に被害を受けることがある。
幼虫発生時期に登録薬剤の散布を行う。常発園ではフェロモントラップを設置して、成虫の発生状況を把握する。発蛾最盛期の1週間後に薬剤散布を行うと効果的である。
エクシレル、ディアナ、フェニックス、ロディー、BT。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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