診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
幼虫は褐色の細長い芋虫で、腹脚が二対しかないので尺取状に進む。主に樹の外周部の果実を食害するとともに、葉も食害する。若齢幼虫が果皮を食害すると、灰褐色の傷が発生し、果実の外観を著しく低下させる。老齢幼虫は食害量がきわめて多く、果実に食入することもある。
卵、幼虫(6齢)、蛹を経て成虫となる。蛹で越冬し、年3~4回発生し、5~10月に幼虫が見られる。カンキツでは6月中~7月上旬に果実の被害が目立つようになる。カンキツ園の防風樹や隣接する樹木などが発生源となっている例が多い。カンキツでは他にエグリヅマエダシャク、トビモンオオエダシャク、ハスオビエダシャク、ヒロバトガリエダシャク、フタナミトビヒメシャク、フトスジエダシャクの発生が知られている。
常発園では6~8月上旬に登録薬剤を散布する。果実の被害を防止するためには6月下~7月上旬の防除が最も重要である。果実の被害は樹の外周部に多いので、着果量が多い年は摘果で対応できる。着果量が少ない年は薬剤防除を実施する必要がある。
エスマルク、バイオマックス、ロディ。
ヨモギエダシャクのみ:エクシレル、コテツ、スピノエース、ディアナ、フェニックス、マッチ。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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