病害虫・雑草の情報基地

新規会員登録

カンキツの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

こうじかび病

Aspergillus nigerなど4種
《病原》糸状菌  《発病》果実・貯蔵

写真をクリックすると拡大します

こうじかび病
閉じる

市場到着時の発生状況

こうじかび病
閉じる

ハウスミカンの発病果実

こうじかび病
閉じる

発病果実(左;A. flavus、右;A. niger)


被害

A.nigerによる腐敗が大部分を占める。最初は水浸状に腐敗し、高温・多湿条件下で黒色の胞子を大量に形成する。腐敗の進展が早く、輸送段ボール箱の中で多発することもある。樹上での発生は少ない。

発生

病原菌は土壌中に生息し、土ぼこりとともに果面に付着し、傷口から侵入する。高温を好む菌なので収穫が高温期にあたるハウスミカンで発生が多い。秋季の気温が高い場合には極早生や早生でも発生する。

防除

果実の傷の原因になる枯枝をこまめに除去する。胞子が形成された摘果果実や樹上の発病果は見つけ次第、取り除き処分する。果実が過熟にならないよう適期に収穫する。雨の日や雨の翌日に果実に水滴が残っているようなときには絶対に収穫しない。果実に傷を付けないように収穫、運搬、選果をていねいにする。貯蔵中はこまめに見回って発病果実を見つけ次第処分する。発病果を貯蔵庫の周りなどに放置しない。

薬剤(農薬)

ベフトップジン。薬液の付着ムラがないように、ていねいに散布する。

※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 カンキツの病害虫

目次へ戻る  | 病害画像インデックス | 害虫画像インデックス  | ホームへ戻る

稲の病害虫と雑草 |  ムギ類の病害虫 |  豆類の病害虫 | 
ジャガイモの病害虫 |  サツマイモの病害虫 |  アブラナ科野菜の病害虫 | 
  トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |  キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
   イチゴの病害虫 |  ネギ類の病害虫 |  菜園の病害虫 | 
カンキツの病害虫 |  リンゴの病害虫 |  日本ナシの病害虫 |
   西洋ナシの病害虫 |  モモの病害虫 |  カキの病害虫 | 
ブドウの病害虫 |  花の病害虫 |  難防除雑草