診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
伊予柑やゆずに発生する。果面に褐色のあばたを生じ、外観が著しく悪くなる。特にゆずで症状が激しく、これはCTV-SYとCTV-SPの複合感染によるものである。
9月頃から発生し、10月にかけて急増する。枝にピッティングの多い樹ほど果実の症状が激しい。ヒメヨコバイ類の加害痕に類似しており、間違いやすい。本病の症状は病斑が平滑であるが、ヒメヨコバイ類では加害部の油胞がつぶれるとともに油胞間隙が陥落している点で異なる。
樹勢衰弱を回避するために、肥培管理をていねいに行うとともに結果過多を避ける。樹勢を良好に保つことで被害を少なくできる。強毒系統に対して干渉効果を示す弱毒系統があり、この系統が強毒系統より先に樹体内に入っていれば保毒媒介虫が吸汁して強毒系統のウイルスを媒介しても発病が遅れ、被害を軽減できる。熱処理と茎頂接木で作出した無毒(フリー)苗木を植えつけてもアブラムシ類で汚染されるので、中晩柑類では弱毒系統を保持した苗木を利用する。現在、無毒化された不知火にはM-16Aという弱毒系統を接種した苗木が販売されている。媒介虫の密度低下をねらって新梢伸長期に殺虫剤を散布する。
適用登録薬剤なし。
※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
目次へ戻る | 病害画像インデックス | 害虫画像インデックス | ホームへ戻る
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草