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サツマイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

白腐病(しろぐされびょう)

(1) Pythium myriotylum (2) Pythium scleroteichum (3) Pythium spinosum (4) Pythium ultimum var. ultimum [Pythium ultimum]
<病原>糸状菌  <発病>塊根(収穫時、貯蔵中)

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白腐病(しろぐされびょう)
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塊根表面にくぼんだ病斑ができる ©渡邊健

白腐病(しろぐされびょう)
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陥没病斑下の腐敗(病斑下から塊根内部に白色腐敗が伸展する) ©渡邊健

白腐病(しろぐされびょう)
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塊根内部が白色に腐敗伸展する ©渡邊健

白腐病(しろぐされびょう)
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病勢がすすんだ古い腐敗部分は堅く固まり、空洞部が多くなる ©渡邊健


被害

塊根表面に楕円形~円形または不整形のくぼんだ病斑を生じる。塊根表面は固いが、切断すると内部は灰白色~淡褐色に腐敗し、病勢が進展すると腐敗部分は白色に固まり空洞部分が生じることが多い。

発生

白腐病は、土壌中の糸状菌の一種によって引き起こされる。複数の菌が関与するが病徴は同じである。感染自身は圃場でおこるが、発病は貯蔵中に発生することが多い。したがって収穫直後よりも、数週間経過後の塊根に発生が多い。病原菌は水によって活性が高まるので、多雨条件で助長される。また、水はけの悪い畑で発生が多く、生育後期に降雨が多い場合には発病する可能性が高い。

防除

発病歴がある畑では、サツマイモ以外の作物との輪作や排水対策を行う。

薬剤(農薬)

登録農薬はない。※掲載している薬剤(農薬)は 2021年3月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 サツマイモの病害虫

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