診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
成虫、幼虫が葉裏や葉柄に寄生し吸汁加害し、発生が多いと葉が縮れたり巻いたりする。芯葉に集中して寄生するので早植栽培では生育初期、普通栽培では苗床の生育が抑制されることがある。吸汁による直接的な被害は少ないが、本種が非永続的に媒介するサツマイモ斑紋モザイクウイルス(SPFMV)による塊根の帯状粗皮病が問題となる。
サツマイモのほか、アブラナ科、ナス科野菜など。
寒地ではモモ、スモモ、ウメなどのバラ科植物(主寄主植物)で卵越冬し、暖地ではアブラナ科、ナス科の野菜および野草など(中間寄主植物)で胎生雌虫や幼虫で越冬するものが多い。5月頃に有翅胎生雌が出現して多くの種類の中間寄主植物に移動し、数世代にわたり無性的胎生を続けて繁殖する。サツマイモでの発生は春と秋にみられるが、春世代の発生が多い。一般的に降雨の少ない年は発生が多い。全国に分布する。
苗の増殖施設では、親苗による持ち込みを注意し、防虫ネットなどの被覆資材により有翅虫の侵入を防ぐ。シルバーストライプマルチは忌避効果があり、圃場での発生が抑制される。
アクタラ、アドマイヤー、コルト、スタークル・アルバリン、ダントツ、ベストガードなど。※掲載している薬剤(農薬)は
2021年3月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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