診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
幼虫が葉を食害する。若齢幼虫は葉内を線状に潜行し、中・老齢幼虫になると表皮のみを残して面状に摂食するため、食害部は半透明となる。腹端を外に出して排糞するので、食入孔の周囲に黒い塊が見える。老熟すると葉内から出て、茎葉に糸をはり、蛹化する。甚大な被害を受けると葉は赤茶け、糸で覆われるため、圃場外からでも被害を判別できる。春先の苗床や早植栽培の4~5月に被害が散見されるが、その後は少なく8月以降に発生量、被害が急激に増加する。なお、発生量の年次間差および圃場間差は大きい。
年に約10回発生する。成虫で越冬し、翌春、ヒルガオ科の植物上で1~2回発生し、サツマイモへも移動する。1雌当たりの産卵数は約100粒で、25℃条件下では卵5日、幼虫10日、蛹4日程度を要する。本州、四国、九州に分布するが、特に南九州での発生が問題となる。
発生回数が多く、各虫態が混在するため、発生が多い場合は1週間おきに2~3回防除する。
エルサン。圃場ではナカジロシタバなどと同時防除されている場合もあると思われる。※掲載している薬剤(農薬)は
2021年3月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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