診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
幼虫が葉を食害する。若・中齢幼虫の食害状況はナカジロシタバに類似するが、老齢幼虫は葉柄のみを残して食い尽くす。一般に他のチョウ目害虫より発生密度は低いが、幼虫の摂食量はナカジロシタバの8倍と多いため、短期間に思わぬ被害を受けることがある。
サツマイモ、インゲンマメなどのマメ類、ブドウ、タバコ。
本州では年2回、西南暖地では年3回発生する。成熟幼虫が土中に潜り、蛹で越冬する。鹿児島県では6月上旬までに羽化し、幼虫は第1世代が6~7月、2世代が8~9月、3世代が9~10月に発生する。発生量、加害盛期は年次により異なり、早い時期から発生する場合もある。1雌当たりの産卵数は400~700粒で、25℃条件では卵4日、幼虫21日、蛹18日程度を要する。全国に分布する。
老熟幼虫になると薬剤の効果が低下するので若齢期に防除する。薬剤防除の効果は高く、ナカジロシタバを防除すると本種の発生密度も低下する場合が多い。
アグロスリン、ハクサップ、ランネート。圃場ではナカジロシタバなどと同時防除されている場合もあると思われる。※掲載している薬剤(農薬)は
2021年3月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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