診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
収穫した塊茎表皮の下部に、灰褐色~淡黒色の不整形の変色部を生ずる。変色部の境界は明瞭で、深さは数mm、大きさは数mmから5mm程度におよぶ。この症状は、外部からの強い力により細胞が破壊され、チロシンが酸化酵素(チロシナーゼ)で酸化され、最終的にメラニンとなって黒変することによる。ただし、症状を塊茎表面から発見することは難しく、表皮をはいで初めて分かることが多い。一般に比重の高い塊茎で発生しやすく、10℃以下で発生が急増する。加工用ではトリミングロスを生じ、生食用でもクレーム対象となって被害は大きい。
収穫、選別、貯蔵、輸送中に物理的な衝撃や圧力が加わることによって生ずる。発生の難易には品種による表皮の構造が関係しており、ラセット皮の塊茎は傷が付き難く、チップ用の品種は薄皮なために発生が多いとされる。
畑の土塊、小石を除去して、早期培土を行う。収穫、選別時にはていねいな機械操作を行う。塊茎の落下部はゴム等で保護する。
適用登録薬剤なし※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草