診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
主に地下部のみを侵害し、黒あし病と極めて類似した症状を示す。茎でははじめ地際部に水浸状の病斑を生じ、しだいに上下に進展するに伴い、葉は萎凋、黄化する。その後、被害部は褐色~黒色に腐敗し、倒伏する。罹病茎を切断すると維管束部の褐変も認められる。塊茎ではストロン(ほふく枝)基部、皮目および芽部に褐色の水浸状病斑を形成し、多湿な場合に急速に腐敗する。塊茎表面には粘質な菌糸塊が見られ、断面は時間の経過(20~30分程度)につれて鮭肉色に変化し、やがて黒色となることから黒あし病と区別できる。近年、本病の発生は極めてまれである。
ジャガイモ、チューリップに寄生する。
病原菌は罹病残渣に形成された卵胞子で越冬し、土壌伝染する。卵胞子は発芽して遊走子を生じ、水中を遊泳し地下部に感染する。感染は土壌湿度が高く、地温23℃で良好である。発病は成熟期に目立つようになる。
無病種いもを使用する。連作を避け、収穫時に傷口、打撲を与えない。
適用登録薬剤なし※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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