病害虫・雑草の情報基地

新規会員登録

ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

指斑病(しはんびょう)

Phoma exigua var. exigua
≪病原≫糸状菌  ≪発病≫塊茎・貯蔵

写真をクリックすると拡大します

指斑病(しはんびょう)
閉じる

貯蔵後の塊茎の症状Ⓒ田中文夫

指斑病(しはんびょう)
閉じる

塊茎上の病斑Ⓒ田中文夫

指斑病(しはんびょう)
閉じる

融合した病斑Ⓒ安岡眞二

指斑病(しはんびょう)
閉じる

塊茎切断部の症状Ⓒ田中文夫


被害

塊茎表面にはじめ小さな退色した陥没部を生じ、しだいに拡大して直径1~3cmの親指で押したような円形~楕円形の褐色病斑となる。病斑は傷口や皮目を中心に形成され、腐敗は塊茎内部におよぶ。発生すると商品価値を失うことから、欧米では主要な貯蔵病害の一つとされる。

被害作物

ジャガイモのほか、多数の植物を侵害する。

発生

最初は地下茎が発病し、そこに形成された胞子が雨水によって新塊茎に到達して感染、汚染が起こる 。一般に感染・発病は収穫、選別などの農作業にともなう傷口から始まり、収穫時期が低温多湿な場合や低温(5℃前後)での貯蔵により助長される。
病原菌の生育適温は20~26℃である。

防除

無病種いもを使用する。連作を避け、収穫時に傷や打撲を与えない。貯蔵前に十分なキュアリング(18~20℃、7日間)を行う。

薬剤(農薬)

適用登録薬剤なし※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

目次へ戻る  | ホームへ戻る

稲の病害虫と雑草 |  ムギ類の病害虫 |  豆類の病害虫 | 
ジャガイモの病害虫 |  サツマイモの病害虫 |  アブラナ科野菜の病害虫 | 
  トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |  キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
   イチゴの病害虫 |  ネギ類の病害虫 |  菜園の病害虫 | 
カンキツの病害虫 |  リンゴの病害虫 |  日本ナシの病害虫 |
   西洋ナシの病害虫 |  モモの病害虫 |  カキの病害虫 | 
ブドウの病害虫 |  花の病害虫 |  難防除雑草