診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
収穫前の土壌中で既に発生する場合もあるが、多くは貯蔵中に発生する。塊茎表面に黒褐色の金属的光沢を呈する、不整形の陥没部を生ずる。これは塊茎内部の水分が蒸発することに起因する。塊茎内部では維管束環に沿って、はじめ桃色~赤色、さらには褐色、灰色やがて黒色となる、えそ症状が散在する。症状を現す部分と健全部分の境界は非常に明瞭である。症状は一般にストロン(ほふく枝)基部で顕著となる。被害塊茎は生食・加工用の商品価値を失う。また、症状の有無にかかわらず種いもとしての萌芽力が弱く、二次的な腐敗により欠株の原因となるため、種いもとしては不適である。
症状の進展は凍結寸前の低温0~2.5℃では数時間、貯蔵中の極端な低温-1.7℃以下ではさらに短時間の遭遇で発生するとされる。3.8~4.4℃では回避される。維管束環に顕著に見られるのは、その組織が柔組織よりも低温感受性が強いことから、凍結によって生じた組織内の氷の結晶が急速な細胞死をもたらすことによる。一般的に未熟塊茎では症状が激しい。
圃場で低温に遭遇した塊茎は貯蔵しない。貯蔵は3.5~4.5℃で行う。通気を良くする。
適用登録薬剤なし※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草