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ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ハリガネムシ類(コメツキムシ類)


コウチュウ(鞘翅)目コメツキムシ科 《加害》塊茎

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ハリガネムシ類(コメツキムシ類)
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コメツキムシ類幼虫による被害Ⓒ全農教

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マルクビクシコメツキの幼虫(体長約25mm、体幅1.7mm)体色は光沢のある茶褐色Ⓒ全農教

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マルクビクシコメツキの成虫(体長7~9mm)Ⓒ中澤邦男

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マルクビクシコメツキ成虫(体長7~9mm)Ⓒ福吉賢三

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トビイロムナボソコメツキ成虫(体長約9mm)Ⓒ全農教

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トビイロムナボソコメツキ幼虫(体長約23mm、体幅1.3mm)体色は光沢のある卵黄色Ⓒ全農教

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コガネコメツキ成虫(体長13~17mm)光沢のある緑色~暗緑色の背面Ⓒ福吉賢三

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コガネコメツキ成虫(体長13~17mm)。腹面。裏返しになると、飛び跳ねて起き上がるⒸ福吉賢三

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コガネコメツキ幼虫(体長約28mm、体幅4mm、体色は光沢のある橙黄色)と被害Ⓒ鳥倉英徳


マルクビクシコメツキ

Melanotus fortnumi

トビイロムナボソコメツキ

Agriotes fuscicollis

コガネコメツキ

Selatosomus puncticollis

被害

成虫はジャガイモを加害しないが、幼虫が塊茎に侵入して食害する。コメツキムシ類の幼虫は光沢がある硬い表皮を持ち、針金のような細長い体形であることから、「ハリガネムシ」と呼ばれ、ジャガイモを加害する種類は10種類程度が知られる。植付後の種イモが被害を受けると、発芽が阻害されたり生育が抑制される。新イモに幼虫が食入すると、針金で突き刺したような被害痕が残り商品価値を下げる。また被害イモは腐敗しやすいので貯蔵ができない。被害は局所的に発生することが多い。いずれの種も多食性であり、根菜類やトウモロコシ、ムギ類、イネ科牧草などを食害する。

発生

卵からふ化した幼虫は、土壌中で2~3年かけて成長し、最終年の6~7月に蛹化し成虫になる。雌成虫は、交尾後に土壌中に産卵する。成虫は敵から逃れるため、偽死行動(死んだふり)をする。また、裏返ると、パチンという音をたてて飛び跳ね、起き上がる。マルクビクシコメツキは全国の火山灰土や沖積土地帯に発生する。トビイロムナボソコメツキとコガネコメツキは北海道に多く、前種は泥炭土地帯、後種は植土地帯に発生する。

防除

発生が多い圃場では、薬剤防除を行う。被害が少ない作物との輪作を行う。

薬剤(農薬)

土壌くん蒸剤:クロルピクリン※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

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