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ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ネグサレセンチュウ類


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ネグサレセンチュウ類
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ネグサレセンチュウ類Ⓒ上住泰

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キタネグサレセンチュウ雌成虫(体長0.3~0.8mm)と雄成虫Ⓒ中園和年

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キタネグサレセンチュウの被害。はじめ塊茎表面に小斑点が生じるⒸ全農教

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ネグサレセンチュウ類の被害。小斑点は次第に大型化し病斑部が陥没するⒸ全農教

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キタネグサレセンチュウの被害。陥没した病斑部の切断面Ⓒ全農教


ミナミネグサレセンチュウ

Pratylenchus coffeae

キタネグサレセンチュウ

Pratylenchus penetrans

被害

成虫および幼虫が、根や塊茎に侵入して加害する。根に寄生すると、2mm程度の褐色から黒褐色の微小条斑が生じ、次第に病斑が拡大して根全体に広がる。塊茎では小斑点が生じ、次第に大型化し病斑部が陥没する。さらに症状が進むと、乾腐状となり腐敗する。また、線虫の侵入口から土壌病原菌が感染して被害を出す。麦類、豆類、野菜類など被害作物の範囲は広い。

発生

ミナミネグサレセンチュウは暖地系の線虫であり、北海道を除いて発生するが、主に関東以南で発生が多い。増殖に好適な温度は25~30℃であり、20℃以下では増殖に不適である。キタネグサレセンチュウは全国に分布する。増殖に好適な温度は24~25℃であるが、15℃の低温下でも活発に活動する。

防除

発生が多い圃場では、薬剤防除を行う。線虫が寄生した塊茎を種いもに使用しない。非寄主作物(アスパラガスなど)との輪作を行う。対抗植物(マリーゴールド、エンバク野生種「ヘイオーツ」)を植栽する。

薬剤(農薬)

土壌くん蒸剤:クロルピクリン、ソイリーン、ダブルストッパー、テロン、D-D
植付時土壌混和剤:石灰窒素、ネマキック、バイデート、ビーラム・ネマクリーン※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

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