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ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)

Psylliodes angusticollis
コウチュウ(鞘翅)目ハムシ科 《加害》葉・地下部

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ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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成虫(体長約2mm)Ⓒ福吉賢三

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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ナス科雑草(イヌホオズキ)の葉を食べる成虫Ⓒ福吉賢三

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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成虫によるジャガイモ葉の食害痕Ⓒ福吉賢三

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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成虫と食害痕(葉裏まで貫通し穴状となる)Ⓒ福吉賢三

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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蛹Ⓒ花田勉

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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幼虫(体長約4mm)Ⓒ花田勉

ナスノミハムシ(ナストビハムシ、ナスナガスネトビハムシ)
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幼虫による塊茎の被害Ⓒ秋山安義


被害

成虫は葉を食害し、1~2mmの白い円形の食痕を残す。葉の成長とともに不整形の穴となるが、実害は少ない。幼虫は土壌中で地下部(根、ストロン(ほふく枝)、塊茎)を食害する。食害を受けた塊茎の表面はニキビ・アバタ状の傷になることが多く、外観が損なわれて商品価値が大きく低下する。また、塊茎内部に食入して加害するので、ミミズがはったような跡が残り、被害部が褐変しコルク化して、加工製品の品質低下の原因になる。

発生

主に北海道で見られ、年1回の発生である。ジャガイモが出芽すると、6月中旬頃から成虫が飛来する。成虫は6月下旬頃までに株元近くの土壌中に産卵する。幼虫はふ化後、土壌中で成長して約3週間で蛹になり、8月頃に新成虫が羽化する。成虫は、気温が低下すると、圃場周辺の雑草地や落ち葉の下などに移動して越冬する。山間部の圃場や連作圃場で発生が多く、圃場の中央部より周辺部で発生が多い傾向がある。

防除

アクタラ、ゲットアウト、ハチハチ、ベジホン、ペイオフ、モスピラン、ランネート

薬剤(農薬)

植付後の散布剤には、アクタラ、ゲットアウト、バイジット、ベジホン、モスピラン、ランネートなど。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)

RACコード(農薬の作用機構分類)

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

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