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ジャガイモの病害虫

診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。

葉巻病(はまきびょう)

Potato leafroll virus (PLRV)
≪病原≫ウイルス  ≪発病≫葉

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葉巻病(はまきびょう)
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葉巻病。巻葉症状Ⓒ全農教

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葉巻病。葉の症状Ⓒ田中文夫

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葉巻病。右が罹病株。左の健全株に比べ株の生育が劣り、かつ巻き葉が見られるⒸ萩田孝志

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葉巻病。種いもが汚染されていた場合は下位葉から巻葉するⒸ全農教

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黒あざ病。頂葉の葉巻。黒あざ病でも頂葉が葉巻症状を示すことがあるので植物体全体を観察することⒸ田中文夫

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黒あし病。頂葉の症状。黒あし病でも頂葉が巻葉することがあるⒸ田中文夫


被害

成育中に当代感染すると、まず頂葉が退緑し、その後小葉が基部から上へ巻き上がる。さらに、その症状は中位葉へとおよぶ。種いもが汚染されていた場合(病いも由来の発病)では、萌芽直後より下位葉から上向きに巻いてスプーン状となる。発病株は生育がやや劣る。罹病葉は厚みを帯び、手で握るとパリパリと音を立てて折れる。

被害作物

ジャガイモに発生する。

発生

種いも伝染および虫媒伝染する。媒介虫はモモアカアブラムシ、ジャガイモヒゲナガアブラムシおよびチューリップヒゲナガアブラムシで、虫体内で増殖・生存して永続的に伝染する。

防除

無病種いもを使用する。野良いもや発病株を速やかに除去する。採種圃場は一般圃場と分離し、播種時に殺虫剤の土壌施用、播種後60日以降は茎葉散布を行う。さらに黄色水盤などで媒介虫の発生を監視し、後期感染防止のため、必要に応じて除草剤散布等の茎葉処理を行う。

薬剤(農薬)

アブラムシ類の防除薬剤参照。※掲載している薬剤(農薬)は 2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。


■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)

■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。

農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)

・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ

・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ

・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ

※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。

収録:防除ハンドブック「 」

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