診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
成虫および幼虫が、根や塊茎を食害する。種いもが被害を受けると、発芽や生育が抑制される。根や塊茎が食害されると、収量の減少や商品価値の低下を引き起こす。主に4~6月と9~10月に塊茎を加害し被害を出す。
成虫・幼虫ともに、土壌中に巣穴を掘り、その中で生活をする。暖地では年1回の発生であり、3月下旬頃から、越冬虫が活動を始める。5~6月になると、雌成虫はトンネル内に土を固めて卵室をつくり、50~60個の卵を産卵する。ふ化した幼虫は、地表面が高温になる7~8月には地中深い場所に潜る。秋季になると、土壌の浅い所で活発に活動して成長し、羽化した成虫は気温の低下とともに、再び地中深くまで潜り越冬する。寒冷地では1世代を経過するのに2年かかり、卵からふ化した幼虫は4~5齢まで成長して1年目の冬を越し、2年目の夏に成虫になり、翌年の夏に産卵する。雑食性で、乾燥や飢餓に弱く、土壌が湿潤で腐植質が多い土壌で発生が多い。
発生が多い圃場では薬剤防除を行う。土壌を乾燥状態に保ち、未熟堆肥を施用しない。
くん蒸剤:クロルピクリン
土壌処理剤:ダイアジノン※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
稲の病害虫と雑草 |
ムギ類の病害虫 |
豆類の病害虫 |
ジャガイモの病害虫 |
サツマイモの病害虫 |
アブラナ科野菜の病害虫 |
トマト・ナス・ピーマンの病害虫 |
キュウリ・スイカ・メロンの病害虫 |
イチゴの病害虫 |
ネギ類の病害虫 |
菜園の病害虫 |
カンキツの病害虫 |
リンゴの病害虫 |
日本ナシの病害虫 |
西洋ナシの病害虫 |
モモの病害虫 |
カキの病害虫 |
ブドウの病害虫 |
花の病害虫 |
難防除雑草