診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
はじめ外葉の葉柄に紫褐色の長い条線を生じ、小葉の一部または全体が葉の縁からしおれる。やがて外葉全体が生気を失って垂れ、萎凋して枯死する。軽症株は生育が著しく不良となる。果実が着果する頃に急激に株全体が萎凋する。被害株のクラウンを切断すると、維管束部の一部が褐変しているが、萎黄病ほど明瞭ではない。外葉の葉柄を切断すると維管束の褐変が認められる。地上部が枯れた株は、根が黒褐色に腐敗して崩壊する。低温期に発生しやすく、萎黄病のように高温時には発生しない。
20~25℃の比較的冷涼条件で多発し、28℃以上では発病しない。被害残さ中に微小な菌核を形成し、これが土壌中に長期間残って伝染源となる。根の先端や傷口から侵入し、導管内で繁殖して発病する。
トマト、ナス等との輪作を避ける。土壌伝染と苗伝染するので無病地を選び、健全親株を使用する。発生圃場ではイチゴの植付け前に土壌処理剤で消毒する。被害株を放置すると病原菌密度が高まるので、発病株は見つけしだい除去する。7~8月の高温期に湛水処理するか、ハウス密閉による太陽熱土壌消毒を行う。
土壌消毒:ディ・トラペックス、バスアミドなど。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(FAMIC:外部サイト)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表を農薬工業会が日本語に翻訳:外部サイト)
・殺虫剤(IRAC)2022年6月版(ver.10.3) *PDFデータ
・殺菌剤(FRAC)2022年6月版 *PDFデータ
・除草剤(HRAC)2020年3月現在 *Excelデータ
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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