診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
イチゴの生長点近くに寄生する。軽度の寄生の場合は、葉がわずかに変形して葉面に凹凸を生ずる。症状が重くなると、葉が萎縮し、葉柄だけが伸長したりする。開花期には蕾の数が減少し、中心の芽に蕾が形成されず、腋芽から蕾を出し、開花期が遅れる。花が寄生を受けると、ガク片が短小となり、花弁が変形、増加あるいは緑化する。おしべが少なくなることも多く、葯を欠く。結実しても不整形果となる。育苗期が増殖のピークであり、症状は果実が熟するころには軽くなり、新葉はほとんど健全で、わずかな下葉の変形や着果数が減少する程度となる。1芽当たり500頭以上になると被害の症状が見られる。
イチゴ
親株からランナーに寄生して伝搬するほか、水と共に周囲の株に伝搬することもある。露地では年1回、加温栽培では年2回発生する。増殖適温は15℃、1世代所要日数は15℃で2か月、20℃で20日。土および根からはほとんど検出されない。体長は雌成虫が0.7〜1.1mm、雄成虫が0.7〜0.9mm。
薬剤防除は、育苗期を重点的に行う。被害親株から苗を採取しない。被害株は圃場外へ持ち出して処分する。連作をさける。
ランネート(育苗期、定植後生育初期)。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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