診断のための特徴的な写真を掲載し、被害、発生、防除、薬剤(農薬)について簡潔に解説しています。
生長点部に寄生して加害するため、葉が十分展開せず、ホルモン障害のような症状を呈する。さらに進むと黄変~褐変して完全に芯止まりになる。ひどい場合には芯部が枯れる。また、キュウリでは幼果期に加害されると曲がり果や奇形果になったり、果面が灰白色のサメ肌状になる。
ウリ科作物の他ナス科作物、マメ科作物、イチゴなど。
圃場周辺の雑草地などから侵入すると考えられる。しかし、コナジラミ類の脚に成虫が取り付いているのがよく観察されることから、小昆虫に便乗して侵入している可能性も考えられる。両性生殖、単為生殖いずれも行うが、単為生殖由来の成虫は全て雄である。卵から成虫になるまでの期間は25℃恒温条件下で約6日ときわめて短く、発生すると短期間で高密度になる。発生は施設栽培で多い。
成虫の体長が0.2~0.3mmときわめて微小なダニであるため、肉眼での確認は困難であり、被害症状が現れまで発生に気づかないことが多く、往々にして対応が遅れる。初期の発生は局所的であるが、対応が遅れると短期間のうちに被害が広がるので、発生が見られたら早急に薬剤で防除する必要がある。ハダニ防除時にチャノホコリダニにも有効な薬剤を使用することで、ある程度発生を抑えることができる。
サフオイル。なお、作物によって登録内容が異なるので、薬剤の選択に当たっては十分注意する。※掲載している薬剤(農薬)は
2022年1月末現在登録のあるものから抜粋しています。
農薬の使用にあたっては必ずラベルを確認し、地域の防除暦や病害虫防除所等の指導に従ってください。
■農薬の登録情報について
最新の登録情報はこちらのページをご確認ください。(農林水産省 農薬登録情報提供システム)
■農薬の作用機構分類(国内農薬・概要)について
薬剤抵抗性の発達を回避するため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布を心がけてください。
農薬の系統別分類はこちら
(国際団体CropLife International (CLI) の対策委員会が取りまとめた殺虫剤、殺菌剤、除草剤の分類表をクロップライフジャパンが日本語に翻訳:外部サイト)
RACコード(農薬の作用機構分類)
※実際の薬剤抵抗性対策については、お近くの病害虫防除所等関係機関などの指導に従ってください。
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